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挑む 第二部 ニッポンの教育〜菊池省三魂の授業の記録〜(ドキュメンタリー映画)の感想

夫(みどりいろ)です。

「今更!?」という感じですが、明けましておめでとうございます。

新年早々、映画を観てきました。前々から気になっていた長編ドキュメンタリー映画「挑む 第二部 ニッポンの教育」です。

直前まで117分という上映時間に不安を感じてたものの、始まってみるとあっという間。気づきも多く、途中から真っ暗な映画館にも関わらず、メモ帳を引っ張り出してました。

今日は、この映画を観て、思ったこと感じたことをまとめたいなぁと。

あっ!そうそう。

そもそもストーリーやオチが存在しないドキュメンタリー映画なので、【ネタバレ】という概念が存在するかわかりませんが、以下、内容に触れる部分もあるので、知りたくないという方はここでソッと閉じてください。

挑む 第二部 ニッポンの教育のあらすじ、概要

まずは、どんな映画なのかを、箇条書き。

●高知市西隣のいの町が舞台
●いの町で「教育と子育て」を主軸にしたまちづくりがスタート
●そこで、教育実践研究家の菊池省三先生を教育特使に委嘱し、いの町菊池学園を開校
●「言葉で人を育てる」菊池先生のメソッドを通して、先生や子供達の変容の様子をまとめた長編ドキュメンタリー。

菊池省三先生については、Wikipediaが詳しいのでここでは割愛。

菊池省三先生の授業について

映画の中では、菊池省三先生が授業を行うシーンが数多くあります。特徴的なのは、徹底的に生徒を褒める点。笑顔、手の上げ方、聞く姿勢、意欲、黒板を綺麗にしてくれたこと、とにかく褒めます。

生徒は、恥ずかしそうな表情を浮かべながらも満更でもない様子。そして、授業への熱中度が加速します。

アクティブラーニング形式の授業で、生徒たちが教室間を移動したり、周りの生徒と話し合いながら授業が進みます。

子供達のイキイキした表情が印象的です。

 

子供を褒めることについて

「誘導的&操作的な「褒め言葉」は害の方が大きいのでは?」と思って観てました。

「○○できたから良い」「○○してくれたから素晴らしい」といった【条件承認】は、使いすぎると子供の主体性を奪う可能性があると思っているからです。

それよりも大切だと思うのは、【存在承認】。その子自身の存在を認める言葉がけの方が、自尊感情を高めて、本人の主体性を引き出せると思います。

過去にもこんな記事書いてます。 

菊池省三先生の褒め言葉は条件承認が多く「大人びた生徒は、逆に冷めちゃったりしないのかな」なんて、思って見てました。

ただ、映画中の子供達の表情を見ていると、全くの杞憂。

授業中に出歩き窓際で寝てしまっている生徒も積極参加し出します。グイグイ主体性を引き出しています。

なぜでしょうか?

 

子供はもっと大きな意思を感じている

個人的な解釈になりますが、菊池省三先生は「褒め言葉」を徹底的に手段として使っていた点にあると思います。

今と昔では、教育の目的が異なってきています。つまり、「どんな人を育てるか?」という問いの答えが変化してきています。

そんな中、映画の中で菊池省三先生は「これからの時代、一人一人の個性を育てる教育が大切」とおっしゃっていました。

その個性を育てるために、具体的な実践として、アクティブラーニング形式の対話を重視した授業を行なっています。そして、その参加型授業の土台(ポジティブな雰囲気の教室や、積極対話できる自尊感情)づくりとして、「褒め言葉」を使っているのだと思います。

子供も敏感で、菊池先生のそんな大きな目的を感じ取っているからこそ、ストレートに褒め言葉を受け取れるのだと思います。

 

教師の役割について

良質な教育コンテンツがオンラインに溢れる中、教師の役割は知識の伝達ではなくなっているのかもしれません。「クラスをどんな雰囲気にするのか」そんな空間設計が求められている気がします。

そんな視点で見ると、菊池先生の授業では、場づくりに終始徹底しているように見えます。褒め言葉を使いながら、ポジティブな雰囲気を作り、生徒のちょっとした表情を拾って場を和ませます。

授業形態も一斉授業の形にとらわれません。わかる生徒がわからない生徒を教える「学び合い」があったり、外で授業をしたり、グループワークがあったり。

そんな工夫が、生徒の学ぶ意欲を引き出していました。

そんな菊池省三先生が実践中の教師のあり方は、これからの新しいあり方かもなぁと。

 

さいごに

気づいたこと、感じたことはもっともっと盛りだくさんなのですが、言語化して文章にまとめることができない。悲しい。

改めて上記の内容を読んで見ると、時間がかかった割には、頭に入ってこない文章だし、この映画の良さも伝わらない。

とりあえず、菊池省三先生の本を読んで出直します。

 

 

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