夫です。
今日、5歳の息子と3月17日から公開された映画「SING/シング」を観てきました。
わりと大きな映画館がチャリ圏内ということで、かなりの頻度で映画館には行きますが、個人的にはここ数年の中でも最も良かった映画でした。
もちろん、「5歳の息子のため」といった【親視点】もそうですが、1人の大人としても得るものが多かった映画でした。
極力ネタバレしないように、何が良かったのか、を書こうと思います。
「SING/シング」を観ての感想
映画のストーリーは予想通りだけど・・・
正直、映画のストーリー自体は次の展開が予想できるようなシンプルで王道なもの。ただ、そこに「ユーモア」や「歌」や「動物のキャラ」が入り、110分間、全く飽きることなく、スクリーンに釘付けにしてくれました。
音楽については、もはや「ズルい」レベル。ストーリーや場面の演出とも相まって何度も泣きそうになりました。
正確に言うと、なんとなく周囲の状況が察知できる半径5メートル圏内では、自分が最も泣いていた可能性が高いです。
もっと正直に言うと、号泣でした。息子には「花粉症だよ」と語調強めに押し通しました。
時代性にマッチした映画だと痛感
いい車、持ち家、十分なお金、素敵な服、そんな「所有」を増やすことが、幸せと直結すると信じられてきた時代。違和感を持ち始めている人も多くなってきていますが、今もその時代が一部で続いていると思います。
学校や会社の【教育】も、そのほとんどが「所有=幸せ」の論理で体系立てられている言えます。
所有を増やすため、勉強や仕事を「我慢」してでも続けなくてはいけない(と信じ込まされている)、そんな時代。
この「SING/シング」は、「所有がなくてもいい」「我慢もしなくてもいい」「自分がやりたいことをやろう」そんなメッセージが映画全体から聞こえてくる映画です。
インターネットやテクノロジーの発達で、所有しなくても、モノやサービスが十分に享受できる時代に突入しています。また、ネットを中心に、個人にもスポットライトが当たりやすい時代です。
スポーツのようなメジャーで輝かしい一芸でなくても、「ユニークな一芸」にもスポットライトが当たりやすくなっています。最近、こんな記事があり、興味深く読みました。
このツチヤさんしかり、さかなクンしかり、好きなことを好きなだけ記事として書いているプロブロガーの方しかり、自分の好きなことを突き詰めるとそれが仕事になる時代です。
好きなことをとことん突き詰められることが許される時代。我慢がいる勉強、我慢が強いられる仕事を行う必要性が徐々に薄れています。
「所有&我慢」で幸せを得られる時代から、「所有もしなくても、我慢もしなくても」それでも幸せが得られる時代に突入したと思うのです。
最高です。人類史上最高に自由が担保された時代なのではないかと。
「どう生きるのか」を問いかけてくれる映画
SING/シング内のキャラクターも、そんな「所有&我慢」VS「我慢せず好きなことをやる」の葛藤があります。しかも、仕事のこと、家庭のこそ、その葛藤の様子は、誰もが持ち合わせている葛藤です。恐らくそんな葛藤を強く感じている人ほど、感情移入しやすく、胸に刺さるものがあると思います。
そして、「好きなこと」「自分でやりたいこと」を実現させるための馬力だったり、諦めずに工夫を重ねる各所シーンも見どころの1つかと。
決して、所有にしばられなくっても、「やりたいことをとことんやる人生」があれば、幸せだという、「どう生きるのか」を問いかけてくれる素晴らしい映画だったなぁと思います。
5歳の息子の「SING/シング」を観た感想
5歳なりに何か感じたところがあったらしく「今までみた映画で一番おもしろかった」とのこと。
あまりに熱中していたからか、「たっくさん食べたいから、でかいポップコーン買って!」と要望したくせに、そのポップコーンにほぼ手をつけないまま映画が終了しました。
こんな時代だし、知識のストックの勉強は速攻で陳腐化すると思ってます。大切なのは経験、体験から得られるような自分の血と肉となる知恵。
学校の勉強とかが二の次になったとしても、子供には、好きなことを好きなだけやって欲しいと思っています。
親としてできることは、どんなにくだらないことでも、変なことでも、子供が熱中のスイッチが入った時は「邪魔をしない」ということだなと思うのでした。