おやこステップ

【子供】【旅】【生活】【日常】を思うままつづる夫婦ブログ

【人生は必ず波打つ】その4つの転換点と僕なりの考え方

夫(みどりいろ)です。

今日は、少し真面目に。「万物の全ては波打ちますね」という話です。長めになってしまったので、目次をつけます。

仕事で大切にしている「波」について

僕は、いろんな会社の「事業or組織」の課題を整理して、その解決までを伴走するという仕事を行なっています。2つと同じ仕事は存在せず、なかなか歯ごたえのある面白い仕事です。

プロジェクトが始動する際、クライアントの会社を立体的に理解するために、「過去」「現在」「未来」のフレームで「事業or組織」を整理することが多くあります。 

 

そして、その会社の「事業or組織」が、【波の中】で「今どの位置にいるのか」をつかむことを、すっっっごく大切にしています。なぜなら、ここを誤ると、解決への目的と手段にズレが生じるからです。 

具体的に言うと、波とは、以下の表のような凹凸の波です。

f:id:oyakostep:20171123071611j:plain

会社の状態そのものの良し/悪しもそう、商品(サービス)の流行り/廃りもそう、組織が機能している/機能不全を起こしている、など、必ず、いい時もあれば、悪い時もあり、波打ちます。

 

僕は、このいい時悪い時を4つのポイントで考えていて、こんな名前をつけています。

①希望の光
②歓喜の滝
③不穏な森
④絶望の沼 

表に差し込むと、こんな感じ。

f:id:oyakostep:20171123072053j:plain

繰り返しになりますが、どの会社でも、事業or組織において、この短中長期にわたり、①〜④を繰り返します。①〜④のどの位置での課題なのかで、課題設定も、そのアプローチも異なります。

なので、多くの情報を集めつつ、俯瞰して短中長期の波を捉えられるか、そして、その波の中で現状の立ち位置を把握できるか、をとても大切にしています。

 

全てのものに波は起こっている

現在、半年の休暇中で、仕事を離れています。そうすると、仕事で意識することの多かった、この波について、全ての物事に通ずるなぁと思い始めてきました。

・短期、中期、長期のもの、
・有形のもの、無形のもの、
・個人的なものも、集団的なものも

全てに波があり、流れがあります。それを捉えて「現状の立ち位置を把握できるかどうか」で、目の前の出来事に対するスタンスが変わってくると思うのです。

 

例えば、仕事

【④絶望の沼】

僕もたくさん実体験がありますが、仕事がうまくいかない時って、とことんうまくいきません。すると、自信も喪失していきます。自信もないので、新しいチャレンジなんてもってのほか。どんどん保守的になります。また、上手くいかないことを自分の責任として自覚するのも辛いので、他人や環境や会社に責任を求めるようになります。そうなると自己成長もストップします。絶望の沼にズブズブはまっていく感覚です。

↓ ↓ ↓ 

【①希望の光】 

絶望の沼にどっぷり浸かる生活が続くと、どっかで「このままじゃまずい」と気づきます。そんな気づきの深さに比例して、意識と行動が少しずつ変わってきます。その意識と行動の質と量が伴ってくると、次第と仕事が回り出します。心地よい風が吹き出し、希望の光が見えてくる感覚です。

↓ ↓ ↓ 

【②歓喜の滝】

仕事が回り出すと、自信が回復し、意欲も向上します。その熱量が、周りにも伝播し面白い仕事が一層集まるようになります。周りの期待や評価も相まって、承認欲求も満たされます。もう無双状態。歓喜の瞬間が滝のようにどんどん流れてきます。

↓ ↓ ↓

【③不穏な森】

今の仕事で味わえる歓喜に慣れはじめると、「あれ、なんでこんなに頑張ってるんだろ?」と言った疑問が出てきます。自分をもっと評価してくれる環境があるのでは?自分にはもっとこんな仕事が向いているのでは?といった気持ちが出てきて、目の前の仕事への情熱が冷め出します。そうして不穏な森の入り口に入ってきます。

 

そして、④⇒①⇒②⇒③の繰り返し。長期でサイクルすることもあれば、短期でサイクルすることもあります。

世の中に出ているビジネス小説のストーリーの流れは、面白いほど「③⇒④⇒①⇒②ハッピーエンド」の流れです。

 

例えば恋愛

仕事だけじゃありません。恋愛でもこの波は存在しますよね。

【①希望の光】

惹かれ合うものを感じ、連絡を取り合ったり、デートにいったり。メールや、たわいもない会話も、全て希望で溢れる感じ。ここから恋愛がスタートするかもしれないという高揚感は眩しすぎるほどの希望の光。

↓ ↓ ↓

【②歓喜の滝】

付き合いはじめ、お互いがお互いをどんどん好きになっていく過程。全てを受け入れる気持ちが最高潮に達していて、もう、他があまり見えなくなる感覚。一緒の空気を吸うだけで幸せみたいな瞬間。

↓ ↓ ↓

【③不穏な森】

とはいえやっぱり他人。一緒に過ごす時間が長くなると、考えや価値観の違いが見えてきます。「あれ、ちょっとおかしいな」と思う部分が出てきて、不穏な森に迷い込んでいきます。 

↓ ↓ ↓

【④絶望の沼】

価値観や考えの不一致が徐々に積もってきて沸点を超えると、相手そのものが受け入れられなくなってきて、一緒にいるだけで、イライラしたりする場合もあると思います。一緒の空気を吸うだけでも嫌、みたいな。

--- 

付き合っているだけの関係性の場合、「これで終わり」のケースもあります。それでも①に戻り、関係性を修復していくカップルは、強い絆ができていきます。

結婚している場合も、強弱ありますが、①→②→③→④の流れが必ずあります。その波を経験していく中で「恋人」だった相手が「パートナー」へ役割が変わっていったりするのだと思います。

 

例えば商品、サービス

商品やサービスもそうです。詳しい説明は省きますが、プロダクトライフサイクルという言葉がすでに存在しています。「商品」とか「サービス」も時間の経過とともに波があると昔から言われています。

どんなに爆発的に売れた商品も時代の経過とともに流行廃りのプロセスを踏みます。

 

株式投資もその他も

株も上昇下降を繰り返します。この上昇下降のトレンドを短期的、中長期的に大きな視座でとらえることが求められます。 個人的には、個別銘柄よりも、日経全体の流れの方が捉えやすいと思っています。詳しくはこちらにまとめています。

 他にも、親子、友人などの人間関係、物事へのモチベーション、人の成長、調子の波、チームの状態、ブログへの意欲・継続、全てに波があります。 

 

超有名な古典でも言われている

よくよく思い出してみると、平家物語でも「諸行無常だね」、方丈記でも「久しく止まってることってないよね」なんて、言われてますね。ちんぷんかんぷんだった中学生時代と違って、実体験を伴ってくると、こう行った古典も深みを持って読むことができますね。

 

流れに対して

歴史的に見ても、この凹凸の流れを避けることって不可能だと思います。①〜④のどっかのプロセスを飛ばすことはできません。必ず波打ちます。

幕末の動乱期もペリー来航と共に③「不穏の森」に入りました。そして、日本中で戦争が起こり、江戸幕府崩壊という社会的大混乱期は④「絶望の森」と言えます。ただ、江戸幕府の【破壊】は、より良い日本を【創造】していくプロセスの一つです。新しい日本の構想を少しずつ固めていく①「希望の光」が始まります。そして、欧米の発展に追いつこうと文明開化が始まり、新生日本が生まれていきます。(②歓喜の滝へ)

ただ、その後、世界大戦へ突入していくプロセスはまさに、③戦争の始まり→④敗戦→①戦後復興 →②高度成長と繋がっていきます。この大きな①〜④の流れの中には、小さな①〜④もあります。

 

つまり、物事は常に流れていて、しかも、短、中、長期の流れがパラレルに波打っています。流れを避けることはできません。

なので、「流れの中での自らの立ち位置」を把握することが大切になります。時には機が熟すまでじっと我慢が必要ですし、時には、流れにとって攻めることも大切です。

---

余談ですが、麻雀が強い人って、この流れを掴む力がものすごく強いんだと思います。辛抱の時間帯は絶対に振り込まないし、上がり出したら止まらない。みたいな。

経営にも通じますよね。そういった意味では「会社経営が上手い人は麻雀が強い」というのは、相関があるように思います。
前に「麻雀採用」という採用手法がニュースになっていましたが、経営人材を採用したいと考えている会社ならば、かなり良い採用手法に思えます。

 

先人やメディアから学べる

「流れの中での自らの立ち位置」といっても、すんなりわかれば苦労しません。現在進行形で動いている自らの状態を客観的に俯瞰できる人ってどんだけいるのでしょうか?少なくとも僕には難しいです。

ただ、学べる手段はあると思います。あらゆるパターンのロールモデルをインプットするんです。「今この状態って、あの映画のあの場面じゃん」的な状態になったらしめたもの。客観的に俯瞰できている瞬間です。

 

書籍や映画などのメディアでは、この①〜④の流れを追体験できる素材がわんさかあります。 ジョーゼフ・キャンベルの「神話の力」にもあるように、スターウォーズを始めとしたあらゆる映画も①〜④の流れを意識的にストーリーに盛り込んでいます。

映画や本を自分の人生にも投影させることで、「流れの中での立ち位置」に気付けるかもしれません。 

 

流れを追体験できる素材

見事にこの①〜④の流れが追体験できて、僕も繰り返し読んだり、見ている素材がいくつかあるので紹介します。

一つ目は、「酔って候」です。

幕末時代に生きた土佐藩藩主山内容堂の話です。彼は幕末という世論が二転三転した時代に「機」を読み、時流に乗ろうとした天才です。

山内容堂の頭の中では、時代の凹凸の波が常に意識されていました。山内容堂が「どのような時流でどのような判断を容堂が下したのか」そんな視点で読み進めると、ワクワクが止まりません。

 

二つ目は「奇跡のリンゴ」
無農薬のりんご栽培に成功した木村秋則さんの話です。分かり易すぎるくらい①〜④の流れを踏んでいます。特筆すべきは④の期間が10年以上続くということです。この奇跡のりんごは映画化されていて、その映画も面白いのでオススメです。

 

3つ目は、最近上映されてたカーズ/クロスロードです。

以前に、このカーズ/クロスロードの面白さは①〜④のライフサイクルを追体験できることってなことを記事として書いてます。

 11月22日にDVDも発売されましたー。

 自分の子供達にもいろんな①〜④の流れに触れて欲しいなぁと思っています。本人たちの興味関心に合わせて、適切な時期に、適切な、映画や本や漫画をオススメできればなぁと思っています。

▶︎ツイッターもやっています。

<妻:あかいろ>

<夫:みどりいろ>